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「四季・ユートピアノ」映像作家・佐々木昭一郎の世界

1980年1月12日、私が共通一次試験一日目を終えて家に帰って来たときに放映していたドラマ、「四季・ユートピアノ」。ピアノ調律師の女性を主人公に、瑞々しくもどこか不思議な感性を描いたドラマです。ドキュメンタリーのような手法による表現はそれまでに見たこともない新鮮なもので、明日もテストだというのに最後まで引き込まれて観たのをよく覚えています(受験生はマネしないでね)。

その制作者、佐々木昭一郎氏が20年ぶりに映像作品を制作したということで、NHKBSプレミアムアーカイブスでは今週「映像作家・佐々木昭一郎の世界」として過去5作品を放映していました。
また、9日(日)には「“伝説”の映像作家 佐々木昭一郎 創る現場」を放送します。
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『ドラマ『夢の島少女』『四季・ユートピアノ』など、30年前国内だけでなく世界に大きな衝撃を与えた“伝説”の映像作家・佐々木昭一郎。市井の人を主人公としドキュメンタリーと思わせる映像に音楽が繊細にとけ合う独自の世界は国内外の賞を数々受賞してきた。78歳となる今、映画作品に初めて挑戦、NHKはその制作過程を4年間にわたり独占で記録した。国境や時代を超えて人々の心をつかむ、佐々木作品の創造の秘密に迫る。』NHKホームページより。

70年代制作作品を今回始めてみましたが、サーカス、外国人、路地、孤児、等、マジョリティ-の世界に馴染めない者への視点を強く感じます。71年制作「さすらい」ではアングラ劇の旅芸人たちが出てきたりして、60~70年代当時のヒッピー文化、カウンターカルチャーが生々しく定着されているのも興味深いところでした。

今週月曜に放映された「四季・ユートピアノ」は見逃してしまったのですが、来週10日(月)の夜中にまた再放送してくれます。過去にはDVD化されたこともあるようですが、あまり流通していないようですし、今回のデジタルリマスターされた放映は貴重なものになるでしょう。『是枝裕和・河瀬直美など現代日本映画を率いる監督たちに大きな影響を与え尊敬を集めてきた。』とNHKホームページに書いてありますが、有名な役者を使わず、演技をさせず、文法を無視した編集をするなど、初期北野映画にも通ずるところがあります。(n.m.)
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by matsuo-art | 2014-11-07 12:14 | TV