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JOKER 京都市立芸術大学デザイン科有志によるグループ展

京都市立芸術大学デザイン科2回生のTさんから展覧会の案内が届きました。GMGの友人4人によるグループ展です。
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GMGとは、京都芸大音楽学部と美術学部の有志によって構成された学生による伝統的なミュージカルグループで、毎年、秋の芸大祭でミュージカルを上演します。美術学部の学生による舞台セットや衣装、音楽学部の学生による歌やオーケストラは芸大祭の見所のひとつです(今年はすでに終了)。
この研究室の卒業生はGMGに参加する人がなぜか多いのですが、やはり美術学部生ですから舞台セットや大道具などの美術スタッフとして関わってきていた訳です。
でもTさんはなんとキャストとして参加。今年の芸大祭に行って舞台を観た生徒のSさんも、とても良かった、と言っていましたが、特に今年のGMGは例年にも増して力が入っていたとの評判でした。

 JOKER(京都市立芸術大学デザイン科によるグループ展)
 2011/11/25(金)〜11/30(水)
 12:00〜20:00(最終日のみ12:00〜18:00)
 場所:ライト商會三条展 2階ギャラリー
 京都市中京区寺町三条下ル一筋目東入ル
 TEL075-211-6635

展覧会は昨日からすでに始まっていて、30日(水)までです。(n.m.)
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by matsuo-art | 2011-11-26 13:34 | 展覧会  

榎忠展/兵庫県立美術館

兵庫県立美術館で開催されている榎忠展に行ってきました。
「美術館を野生化する」という副題が付けられていましたが、まず、このタイトルに非常に興味を引かれました。「美術館を野生化する」って、一体どういうことなんだろう。
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確かに会場には非常にワイルドな雰囲気が漂っていました。
まず、会場に入ると、ずらりと並べられたライフルの形をした彫刻がただならぬ雰囲気を醸していますし、続いて機械部品を組み合わせて作った大砲が異様な存在感を持って鎮座しています。
大小の無数の薬莢(やっきょう)を塚のように積み上げた作品、かつて建築物の一部だった鉄材を裁断してごろりと並べたもの、巨大な円筒形の鋼管を溶断して空間に配置したもの、そして、無数のステンレスの金属部品を旋盤で加工して積み上げ、あたかも未来都市のような幻想性を感じさせる作品など、鉄! 鉄! 鉄! の世界でした。
大学院を出てから3年ほど彫刻の工房で働いていたことのある僕としては、大きな鋼材がゴロゴロと会場内に並んでいる様を見て、「搬入、大変やったやろな〜」と変なところで感心してしまいました。

機械部品の大砲は、過剰な威圧感と、そのような威圧感をまとっていることの滑稽さを同時に感じましたし、無数の薬莢が塚のように盛り上げられている作品の真鍮の輝きに魅せられる一方、「これは生命を殺傷するために放たれた弾丸の残りなんだな」と思うと、その膨大さにゾッとせざるを得ませんでした。武器をテーマにした榎氏の作品にはそのような両義性があると思いましたし、そうであればこそ「アート」なのだと思います。

そして、とりわけ感銘を受けたのは、そのストイックなまでの作業量を感じさせるステンレスの未来都市でした。やはりこれは息をのみますね。子どもの頃、積み木やおもちゃ、その辺にある日常生活の道具や部品などを手当たり次第に積んだりして、建物や風景などを作った経験は誰にでもあると思いますが、そんな子ども時代の無邪気な行為を徹底的に突き詰めて、圧倒的な物量と作業量で展開したかのような圧巻の展示に、いつまでも見入っていたいような気持ちになりました。

最近では珍しい、「彫刻」を感じさせる展覧会でした。(Y.O.)
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■会期
2011年10月12日(水)〜11月27日(日)47日間
会期中無休
開館時間:午前10時〜午後6時(金・土曜日は午後8時まで)入場は閉館の30分前まで
■会場
兵庫県立美術館3階企画展示室他
■観覧料
一般1,200円/大学生900円/高校生・65歳以上600円/中学生以下無料
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by matsuo-art | 2011-11-25 16:15  

大阪市立美術館「岸田劉生展」

大阪市立美術館 「岸田劉生展」に行ってきました。

私は岸田劉生の「草持てる男の肖像」が好きなのですが、最初にこの作品を観たのは高校生の頃です。図録をなくして手元にないので確かな事は言えないのですが、1979年に京都であった「日本近代絵画の歩み展」で観たのだと思います。その展覧会は教科書に載っているような明治、大正、昭和期の洋画、日本画の有名な作品が、1作家につき2、3点ずつではありますが一堂に会した展覧会でした。
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当時の私には明治期の洋画作品に興味深いものが多かったのですが、その中には今改めて観ると良いと思わなかったり、何も感じなかったりする作品、作家もあります(例えば青木繁とか)。でも岸田劉生の「草持てる男の肖像」は今回観るのが3度目だと思いますが、やはり感銘を受ける作品です。デューラーに影響され、集中力が持続していた頃の岸田劉生の作品には、やはり引き付けられるものがあります。「切通之写生」(これも高校生の時に見たと思う)はもちろんのこと、「壷の上に林檎が載って在る」、「静物(湯呑と茶碗と林檎三つ)」や、今回初めて見た「高須光治君之肖像」「椿君の肖像」「Tの肖像」、それに、いくつかの自画像が良かった。
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そして、展覧会図録の表紙にもなっている「林檎三個」。これも良い作品ですが、展覧会図録の表紙にはこの林檎が1個、大きく載っています。この図録は当研究室のパンフレットをデザインしてくれているツムラグラフィークの津村正二氏が(ポスターやフライヤーも含めて)デザインしていて、「林檎三個」は彼が大好きな作品だということです。実は裏表紙にも1個、表紙の折り込みにも1個と林檎があって、表紙を広げると三個の光輝く林檎が並び、そこに金字で展覧会名が印字されているという大胆で美しいデザインなのです。劉生と言えば”麗子像”なのをあえて外しているのも良いですね。

麗子像については、私が一番好きな「麗子肖像(麗子五歳之像)」がまた見られると思っていたのに、展示替えでなかったのは残念でしたが(私は横長にデフォルメされた麗子よりも、あのリアリスティックな幼い麗子が好きです)、その代わりに、着物の皺が眼を引く「麗子座像」を見れたのはよかった。

ところで、先に観に行っていたO先生から図録を見せてもらっていたので、会場で実物の「林檎三個」を見たら図録の表紙に比べてかなり小さかったので驚きました。実物はおおよそ半分くらいの大きさ、つまり表紙図版では実物の2倍の大きさで見ることができているという訳です。(n.m.)
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by matsuo-art | 2011-11-13 22:26 | 展覧会