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宮島達男「Time Train」/コム デ ギャルソンSix

心斎橋のコム デ ギャルソン2階にあるスペース「Six」で、宮島達男氏の「Time Train」が展示されています。
客車に詰め込まれたカウントダウンされていく青いデジタルカウンター、それを模型の汽車が運び、暗闇の中を走り続けるインスタレーションです。明滅するカウンターの光は、美しくもはかない。
ナチスによるホロコーストを題材にしたこの作品、2008年にドイツで発表され、日本では初公開です。
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展示が始まって1週間後に私が行ったときは、テクニカルな問題で汽車は動いていなかったのですが、こちらでは動いている展示の様子が公開されています。また、ウェブマガジンopenersでは宮島氏のインタビューが掲載されています。

走らせている模型はもともと長時間の運行を想定した作りではなく、ましてやガジェットを積んで重くなっていて、五日間は走っていたものの、壊れてしまったそうです。実際に第二次大戦時に使われていた汽車の模型で手に入りにくいものですが、たまたま輸入代理店が関西にあったので、急いで取りに行っている、ということでした。もちろん今はちゃんと動いていることと思います。

スタッフさんの計らいで汽車が止まっている状態でもカウンターは明滅していたので、近くでじっと見つめるという本来出来ない事ができましたが、やはり実際に走っているところも観たい。会期までにもう一度行こうと思っていたのですが、気がつくと会期終了も迫ってきました。

会場のSix(第六感を意味する)は、コム デ ギャルソンの川久保玲氏によって昨年オープンしたアートスペースです。欧米にはこうした美術館でも画廊でもないスペースを非営利団体が運営している例はありますが、こうして1企業によって営利を無視して(無料で入る事ができる)運営されている例は少ないのではないでしょうか。それが関西に存在しています。

実は六甲アイランドにある「神戸ファッション美術館」が立ち上げの時に企画していたのが、川久保玲選考による現代美術展だったという話を聞いたことがあります。ブルース・ナウマンなど国内ではあまり紹介されていない作家が含まれている興味深い企画だったと思いますが、震災によって美術館自体の立ち上げが延期され、企画も消滅してしまったようです。
その埋め合わせをするかのようにコアな現代美術を発信しているSix、今後も注目していきたいと思います。(n.m.)

宮島達男 「Time Train」展
会期|2010年11月3日(水・祝)~12月29日(水)
会場|Six
大阪市中央区南船場3-12-22心斎橋フジビル2F(入り口はショップとは別です。)
Tel. 06-6258-3315
営業時間|12:00~19:00、定休日|月曜(月曜日が祝日の場合は営業)
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by matsuo-art | 2010-12-16 22:02 | 展覧会  

「和田淳作品集2002-2010」

和田淳氏のアニメーション作品集「和田淳作品集2002-2010」がCALFのWebショップで販売開始していたので、早速、購入させてもらいました。
わがままを言ってサインをお願いしたら、特別に一筆描いてくれました。
和田君、どうもありがとう。
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ところで、このDVDに入っている最新作「春のしくみ」には亀と(へんな)カエルが出てくるのですが、亀も、カエルも、うちで飼っています。

カエルはもともと娘が小学生の時に飼いだして、亀は今年になって息子が飼いだしました。カエルはたくさんいた時期もありましたが、今は、あまがえるのマリーと、殿さまがえるのトノの2匹だけです。
マリーはオタマジャクシの時から飼っていて、もうかれこれ6年になります。トノはそろそろ冬眠です。アカハライモリも4匹いますが、今はすべて息子が世話しています。

「春のしくみ」は”春のうずうず感を表現しました”と解説にありますが、独特の”おかしさ”を持った作品です。息子にはまだ観せてないですが、観たら喜ぶだろうなあ。(n.m.)
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by matsuo-art | 2010-12-14 20:21 | 映画  

ノダマキコさん「キラリ、パーツ」展

先週、ちるみゅー(篠山チルドレンズミュージアム)でマスダマキコさんとワークショップをしていたノダマキコさんが、今日から東灘区のカフェで個展をしています。
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 「キラリ, パーツ makiko noda solo exhibition」
 会期:2010/12/11/土 - 12/30/木 am9:00-25:00
    ※最終日12/30(木)は、18時までです。
 会場:caffe NEUTRAL(カフェニュートラル)
 〒658-0051 神戸市東灘区住吉本町2-1-17
 TEL:078-811-8607 

ノダさんは当研究室を卒業して成安造形短期大学に進学後、現在イラストレーターとしてアパレル関連などの企業広告、パッケージ、ステーショナリー、書籍などで幅広く活躍されています。イラストレーターの仕事に興味のある人は是非行ってみてください(カフェですから、何か注文してください)。
カフェニュートラルのHPをチェックするとご本人の在廊予定日もアップされるかもしれません。
また、期間中にはデコパージュのワークショップを行うそうです。(n.m.)
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by matsuo-art | 2010-12-11 13:19 | 展覧会  

ドラマ「Q10(キュート)」

日本テレビのドラマ「Q10(キュート)」がいい。しかし、次の土曜日がもう最終回(11日夜9時)となる。

「Q10」とは主人公の男子高校生、深井平太の前に突然現れた、奇妙だがどこかかわいい女の子のロボットのこと。これはその周辺の高校生たちが織りなす群像ドラマである。主役の佐藤健、前田敦子ももちろんよいのだが、脇を固めるクラスメイトたちの”顔”がいい。顔がいい役者さんたちが選ばれていると言っていいだろう。

例えば授業料が払えない貧乏な同級生、藤丘を演じるのは、特徴のある顔とぼくとつな演技で印象的な役者さん。実は俳優の柄本明氏の息子さんだそうで、第8話ではまさしくその実父、柄本明が父親役として登場したのも面白かった。

毎回印象に残るセリフやシーンがある。最初に観て思ったのは、これは小説のようなドラマだ、ということだ。小説というメディアがよく描くような”切なさ”がこのドラマの基調に流れている。あり得ない設定であるにもかかわらず共感できる内容になっているのは、感情の流れにリアリティを感じるからだ。テーマは、人を想う気持ち、好きになるということ、失う事への不安、はかなさ、死ぬこと、生きること。

平太には長期入院している友人、久保がいる(彼の顔もとてもよいし、同じ病院で亡くなってしまう橋造りにたずさわっていた患者さんの顔も印象的)。実は平太も以前に重い心臓病を患っていて、今も不安をかかえている。私自身も中学時代に長期入院した経験があるので、こうした環境から出てくるものの見方、感情というものはよくわかる。小説的な切なさを感じるのは、そうした平太のモノローグによる語りが挿入されることと、メランコリックな音楽によるところもあるだろう(反対に主題歌は直裁で元気だ)。

第7話では同級生の影山が撮ったビデオの最後に出てくる恋人河合の、リアルに”はにかむ”笑顔が印象的だった。その輝きを見て、ゴダールの「パッション」に出てくる、劇中ビデオでスロー再生されるハンナ・シグラの顔を思い出した。
映画「ブレード・ランナー」を連想させるところもある。80年代に作られたこの作品も今やSF映画の古典となったが、ここでもレプリカントと呼ばれるアンドロイドを通して、逆に人間の”生”について問いかける内容となっていた。

でも一番魅力的なのは、そうした「深い(深井)」事柄が人生にある事を知りつつ日常は「平坦(平太)」に軽く生きる、爆笑問題の田中演じる小川先生や、薬師丸ひろ子演じる突き抜けた性格の柳教授、そして「パフッ」と言うQ10の、とんちんかんなユーモアなのだと思う。(n.m.)
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by matsuo-art | 2010-12-05 23:09 | TV  

「ちいさなおうちのクリスマス」 

ノダマキコさんとマスダマキコさんのワークショプが篠山チルドレンズミュージアムであります。
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「ちいさなおうちのクリスマス」 
2010年12月4日(土)・5日(日)/11:00〜15:30(休けいあり)
「クリスマスにこんな飾りはいかがですか?
 40センチ角の白い台にダンボールや自然素材、
 デコパージュで描いたイラストをつかって
 アーティストといっしょに
 思い思いのクリスマスをつくっていきます。
 ゆっくりのびのび、ちるみゅー冬のワークショップ。
 たいせつな人たちと参加しませんか?」

篠山チルドレンズミュージアム
〒669-2545 兵庫県篠山市小田中572 TEL.079-554-6000
[参加費] 3000円/1組(2〜3名)※別途入館料
[定員] 20組(5歳〜大人)
[持ち物] いっしょに飾りたいものがあれば持参ください。
[ご予約・お問い合わせ] TEL.079-554-6000(代) または http://chilmu.jp まで
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篠山チルドレンズミュージアムについては以前にこのブログでも紹介しました。そのときは自治体の財政難から存続が危ぶまれていましたが、運営母体が変わって今も無事、存続しています。とても良い場所なので一度行ってみることをお薦めします。

ノダマキコさんのHPはこちら。メディテラスのビジュアルなどいろいろ活躍されていますが、最近ではanan発行の漢方BOOK「ココロとカラダに効く漢方」でイラストを担当されています。(n.m.)
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by matsuo-art | 2010-12-01 09:58 | その他