2018年 10月 06日 ( 1 )

 

卒業生のお仕事2 はらだ有彩さん「日本のヤバい女の子」

当研究室出身で、京都市立芸術大学 美術学科・油画専攻・壁画ゼミ卒業の はらだ有彩さんは、テキスタイルデザイナー、エッセイスト、イラストレーターとして活動しています。今年6月に「日本のヤバい女の子」というエッセイ本を出版しました。
この本は、はらださんがウェブマガジン「アパートメント」に掲載したエッセイを加筆してまとめたもので、イラストも本人が描いています。あとがきなどの一部に漫画形式のページもあります。
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古今東西の昔話や童話には不条理な内容が多いものです。例えば赤ずきんの話では、何の落ち度もない可愛い少女がオオカミに食べられてしまう。小説家の坂口安吾はそうした唐突に突き放されるような不条理を文学のふるさとと名付け、不条理ゆえのリアリティとして文学の基底に位置付けました。

はらだ有彩さんは、これと全く違う視点で昔話や童話の不条理を取り上げています。彼女が取り上げるのは、日本の昔話などに出てくる女の子たち。不条理でヤバい存在として語られる彼女たちも、もともとは生身の女の子だったはず、という考えから、彼女たちの行動をいわば現代の環境に連れ出し、ヤバい行動の理由をはらださんの想像力で丁寧に解きほぐします。彼女たちに寄り添い、彼女たちの生きづらさに共感し、励まします。

「ヤバい」というタイトルからエキセントリックな女の子たちをあぶり出しているのかと思いきやその逆で、エキセントリックな女の子たちに、大丈夫だよ、と応援を送っているエッセイです。特に女性から共感をもって読まれているようですが、男性の私が読んでも面白い本でした。

それにしても当研究室に通っている時はこんなにもの事にこだわって文章を書く人とは思いませんでした。取り上げられるお話は、誰もが知ってるお話もあれば初めて知るお話もあって、そんな不条理な、という不思議な話をはらださんの現代語訳あらすじで読めるのもお得です。(n.m.)
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by matsuo-art | 2018-10-06 14:53 |