人気ブログランキング |

2010年 12月 16日 ( 1 )

 

宮島達男「Time Train」/コム デ ギャルソンSix

心斎橋のコム デ ギャルソン2階にあるスペース「Six」で、宮島達男氏の「Time Train」が展示されています。
客車に詰め込まれたカウントダウンされていく青いデジタルカウンター、それを模型の汽車が運び、暗闇の中を走り続けるインスタレーションです。明滅するカウンターの光は、美しくもはかない。
ナチスによるホロコーストを題材にしたこの作品、2008年にドイツで発表され、日本では初公開です。
f0189227_4135733.jpg

f0189227_413193.jpg

展示が始まって1週間後に私が行ったときは、テクニカルな問題で汽車は動いていなかったのですが、こちらでは動いている展示の様子が公開されています。また、ウェブマガジンopenersでは宮島氏のインタビューが掲載されています。

走らせている模型はもともと長時間の運行を想定した作りではなく、ましてやガジェットを積んで重くなっていて、五日間は走っていたものの、壊れてしまったそうです。実際に第二次大戦時に使われていた汽車の模型で手に入りにくいものですが、たまたま輸入代理店が関西にあったので、急いで取りに行っている、ということでした。もちろん今はちゃんと動いていることと思います。

スタッフさんの計らいで汽車が止まっている状態でもカウンターは明滅していたので、近くでじっと見つめるという本来出来ない事ができましたが、やはり実際に走っているところも観たい。会期までにもう一度行こうと思っていたのですが、気がつくと会期終了も迫ってきました。

会場のSix(第六感を意味する)は、コム デ ギャルソンの川久保玲氏によって昨年オープンしたアートスペースです。欧米にはこうした美術館でも画廊でもないスペースを非営利団体が運営している例はありますが、こうして1企業によって営利を無視して(無料で入る事ができる)運営されている例は少ないのではないでしょうか。それが関西に存在しています。

実は六甲アイランドにある「神戸ファッション美術館」が立ち上げの時に企画していたのが、川久保玲選考による現代美術展だったという話を聞いたことがあります。ブルース・ナウマンなど国内ではあまり紹介されていない作家が含まれている興味深い企画だったと思いますが、震災によって美術館自体の立ち上げが延期され、企画も消滅してしまったようです。
その埋め合わせをするかのようにコアな現代美術を発信しているSix、今後も注目していきたいと思います。(n.m.)

宮島達男 「Time Train」展
会期|2010年11月3日(水・祝)~12月29日(水)
会場|Six
大阪市中央区南船場3-12-22心斎橋フジビル2F(入り口はショップとは別です。)
Tel. 06-6258-3315
営業時間|12:00~19:00、定休日|月曜(月曜日が祝日の場合は営業)

by matsuo-art | 2010-12-16 22:02 | 展覧会