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高橋幸宏コンサート「Yukihiro Takahashi with In Phase Live Tour」

9/16(月)に、大阪なんばハッチの高橋幸宏コンサート「Yukihiro Takahashi with In Phase Live Tour」に行ってきました。

今回のツアー、当初は行く予定はなかったのです。そもそもコンサートというものに十何年も行っていませんし、新譜「LIFE ANEW」は試聴してシンプルなポップロックの良盤であることは分かっていましたが、生誕60年記念DVD+CDの購入で少々散財していたので、大阪に来ると知ってはいたものの今回はパスして、CDもまたいずれ買おうと考えていました。ところが大阪会場のチケットが1週間前にまだ購入可能とパソコンに出てきたのもですから、考えてしまいました。幸宏氏もいまや61歳、大阪までコンサートに来てくれる機会はそう多くないのでは、と思い、つい購入ボタンをポチッと押してしまったのです。
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実際行ってみると、ソロとしての大阪公演は30年ぶりだと言います。タイトなドラムと独特なボーカルは健在で、何よりも幸宏さんが全編ドラムをたたいてくれたのが良かった。YMOの散開コンサート(大阪城ホール)ではすぐにデヴィッド・パーマーに代わってしまい、がっかりしましたから。あの頃はドラムをたたきながら歌うと音程が‥‥という理由であまりたたいてくれませんでした。
後半はMCで話しも結構してもらえましたし、行って良かったです。

新譜を聴かないまま行ったのでどうかな?とも思いましたが、初めて聴く曲でも、例えばギターのジェームス・イハ氏の最後の曲などはとても良かった。でも、アンコールの聞き慣れた曲にはさらに身体的反応が良好だったので、やはりコンサートでは事前にアルバムを聴き込んでいた方がより楽しめるとも思いました。

アンコール1曲目の”something in the air”は、学生の頃によく聴いていた曲です。「ライブでドラムを叩きながらこの曲を歌うのは初めて」とおっしゃっていましたが、この大阪公演がツアーの始まりでしたから、文字通り「初めて」だったはず、それもなにか特別感があってよかったです。
2曲目がバカラックの”エイプリルフール”。30年前もラストだったと言うこの曲をしみじみと歌って終わりました。

私はサディスティック・ミカ・バンドからの幸宏氏のファンですが、氏のロマン主義やセンチメンタリズムが全面に出てくるとついていけない部分もあり、90年代のソロは全く聴いていませんでした。今世紀になってまた聴くようになったのですが、一番影響を受けたのは、17、8歳の頃に出会ったファーストソロアルバムだと言えます。そこには次のようなメッセージが載っています。
「‥‥はてさて日本人であるからなのか、それとも加工貿易的東京人間の特技か、いくつもの異なったスタイルの音楽を軽薄なまでに聞き、そして愛してきました。」
程度の差はあれどそこには感覚的に共感するものがあり、私の文化的受容と表出は、その言葉に寄り添ったり離れたり、周囲を巡りながら今日まで来ています。(n.m.)

by matsuo-art | 2013-09-24 22:53 | 音楽  

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