井上雄彦 最後のマンガ展 重版[大阪版]

井上雄彦 最後のマンガ展 重版[大阪版]へ行ってきました。
私はバガボンドもスラムダンクも読んだことがありません。でも東京上野の森で最初にこの展覧会が始まったときから井上氏の描く大きな墨絵は気になっていて、実物を観たいと思っていたのです。
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会期終了間際で当日券に限りがあるということでチケットを2日前に予約、しかも1時間ごとの時間指定券ということだったので、ややこしいなあ、と思いながら買って行ったのですが、行ってみてわかりました。
時間指定であるにもかかわらず入館に15分ほど待たされたのですが、中に入ってみると、そんなに混雑している訳ではないのです。それなのにエレベーターにたった2、3人しか乗せずに間をおいて誘導しているのは、展示内容がストーリー仕立てになっていて、それを鑑賞者にゆっくりと味わってもらいたいという企画者側の意図だったのですね。実際、前半こそ鑑賞者の列がなかなか進まないものの、後半はかなりゆったりと鑑賞できて、最後の部屋は、ほぼ一人で味わうことができました。
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その最後の部屋と、1つ前の部屋がなかなか感動的で、私は最後にそんな演劇的なしかけ(?)があるとは思ってもみなかったので、ちょっとやられてしまいました。
いつも展覧会は最後まで観たあと一度引き返して、もう一度良かった作品だけ見直してから会場を後にするのですが、最後の部屋のあり方に思いがけなく心が動いて、その余韻のまま会場を後にしました。私の鑑賞スタイルを変えさせてしまうほどに、よく考えられた展示空間、そして、力のある作品群でした。
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これまた事前リサーチ不足で、私は漫画の原画にいくつかの墨絵をプラスした展覧会だと思っていたのですが、どうやら全作品、展覧会用の書き下ろしだったのですね。それはすごい、と思いました。関係者のブログによると、大阪展では「2mを超える大作が4点も描きなおされ、他にも中サイズのパネルケント紙作品、極小サイズの作品と新作目白押し」ということだったそうです。図録との印象の違いから、あれは描き直したのかな、とか、あれは新作だったのかな、とか思っていますが、正確な情報を知りたいですね。
図録の値段が高く、観に行ったけど買えなかった、という生徒もいました。図録、しばらく教室においていますので、皆さん見てください。(n.m.)
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by matsuo-art | 2010-03-12 22:27 | 展覧会  

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