宮島達男 MEGA DEATH

サントリーミュージアム天保山「インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学」展に行ってきました(5月10日まで)。国内外の現代美術作家17名の作品からなる展覧会です。まずはその中から、宮島達男氏の作品「メガ デス」を紹介したいと思います。
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宮島氏の作品にはテレビや雑誌などを通してずっと注目してきましたが、デジタルカウンターのインスタレーションに実際に接するのは、ずっと昔に一度接して以来、実は今回がまだ2度目です。

以前に接したのは、真っ暗な部屋の床に、デジタルカウンターが大きなサークル状に配置してある、というだけのもの。宮島氏のデジタルカウンターは1から9までの数字が点灯していくが、0だけは刻まずに暗くなります。その基本設定は当初から今日まで変わっていません。それぞれの点滅するスピードを変えて設定しているので、闇の中でチカチカと点滅することになります。

その作品の前に立った時、私は闇の中で自分が宇宙空間に立っているかのような感覚におそわれました。床が下にすうと抜けて、明滅するサークルと私だけが闇の中で浮遊している感覚になったのです。
非常にシンプルな設定から、このような身体的感覚を与えられるとは思っていなかったので、とても感銘したことを覚えています。

今回のメガデスは、以前、研究室のビデオでも紹介したことがありますが、1999年のベネチア・ビエンナーレで発表した宮島氏の代表作です。20世紀も終ろうとしているそのときに、宮島氏はこの作品で、人類が20世紀に行った大量殺戮をテーマにしました。

暗闇の部屋の壁一面に大量に設置されたデジタルカウンターは、そのひとつひとつが人の生と死を象徴しています。青く美しく明滅を繰り返すなかで、しかし、ある時一斉に点灯するのをやめ、あたりは突然真っ暗闇になる。
やがて、その暗闇の中から少しずつまた、光が点滅を開始していく。

意外に長い暗闇の中で何を想うか、また、少しずつ点灯していく光に何を感じるか。是非体験してみてください。(n.m.)
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by matsuo-art | 2009-04-12 22:05 | 展覧会  

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